IoTには業務改革が必要?

昨日IoTビジネスカンファレンスという無料セミナーに出席してみましたが、意外なことが判りました。現在企業さんは、IoTについてPoC(Proof Of Concept)をしても実際のビジネスに進めるのは1割もないそうです。いろいろな理由があるようですが、その中に日本企業特有の縦割り組織であることや、コンサルファームを使うことをためらっていることも1つの理由にあるみたいなことを言っていました。私はIoTを深堀していく上で、技術的なことばかりに気を取られていたので、あまりITコーディネータの知識は役に立たないなと勝手に思っていましたが、以外にそうでもなさそうです。やはり新規システム導入時に必要なPM的な仕事やPMO運営のノウハウは必要になりそうです。

でもこれ逆に、縦割り組織が理由でIoTの導入が遅れるとしたら、グローバルの競争でも他国に後れをとると、ほんとダメダメです。やはり業務改革しなきゃ。。ますます危機感を募らせました。

IOTビジネス入門&実践講座

IoT検定に備えて、IoTの知識を深堀していますが、IoTビジネス入門&実践講座という本を読んでのIoTビジネスへの感想です。

IoTビジネスは、単に製品に安価なセンサーを付けてインターネットにつなげればいいという、今までのビジネスを延長するというアプローチでは、失敗する(拡張性がない)感じがします。以下の2点がビジネスを進めていく上での、留意点です。

1.コーディネータが必要。  1社でセンサー、クラウド、AIすべてをまかなうことは無理で、できるとすると大企業しかできず、大企業ではアジャイルに動くことができずプロジェクトが進まない。やはりコーディネータが必要です。プロジェクト内にはいろんなプレーヤーが登場してくるが、自分がどのような立ち位置でプロジェクトに参加するかの自覚が必要です。IoTビジネス 入門&実践講座ではオーガナイザーという言葉を使っていますが、この役をITコーディネータができるようになるのが理想です。

2.ビジネスモデルが変わる。  ビジネスモデルキャンパスでビジネスモデルを説明するとIoT導入でかなり、IoT独自の変化がある。たとえば、センサーを埋め込んだ製品自体がチャネルになったり、人工知能でサービスをパーソナライズして顧客との関係を密なものにすると言った変化です。

IoTビジネスに関しては、この本だけでよさそうです。

IOT検定

IoT検定なるものが行われています。自分の技術的なアップデートをする意味で受けてみようと思います。とりあえずは、IoTの教科書(IoT検定テキスト政策委員会)を読んでいますが、広範囲な知識がコンパクトにまとまっています。お奨めです。他の本も読まないといけないと思いますが。。

IoTとSIヤーその2

以前もこのタイトルで記事を書きましたが、SIヤーがIoTを支援しようとすると従来型のウォータフォール型で仕事をしないでPOCの段階からユーザとサービスを共創することのできる業者じゃないと対応できないと思う。従来のSIヤーには以下の枠組みの中でしか動けない。

  • システム発注と受注(という関係)
  • 事業・サービスの成果と切り離された価格設定
  • 顧客が要件定義

もしかしたら開発の内製化というトレンドが出てくるかもしれないし、そこにビジネスチャンスがある気がしてきた。

IoTとSIヤー

IoTで私が気になっているのは、これでSIヤーはどのような影響を受けるの?という点です。今までSIヤーは、ユーザ企業の情報システム部にアプローチしていましたが、このIoTに関してはユーザ企業のどの部署にアプローチすればいいのか?という問題です。たぶんIoTに関しては、事業部主体で話が進むのでSIヤーは事業部にアプローチせざるを得ず、いわゆる「情シス飛ばし」が否応なしに現実化するのではないでしょうか?そしてこの場合に言っているSIヤーは今までのウォータフォール的なSIヤーではなくPOC(Proof Of Concept)をしてくれるアジャイルなSIヤーです。

2つの組み合わせが考えられます。この2つの組み合わせは、名称は同じでもやってることはまるで異なり、まるで水と油のように混ざらない体質です。無理に統合しようとすると余計混乱するでしょう。

  • 基幹システムを保守するSIヤーと旧来からの体質のユーザ企業の情報システム部門
  • POCから作業するSIヤーとサービス開発を視野に入れたユーザ企業の情報システム部門

どちらも現時点では必要な仕事なので当分は共存していくんじゃないかな。。

 

インダストリー4.0 vs インダストリアル・インターネット

IoTではインダストリー4.0とインダストリアル・インターネットという言葉がでてきますが、私なりの理解を..

インダストリー4.0はドイツ発の製造業の改革で製造業中小企業間のプラットフォームを目指している。インダストリアル・インターネットはGEが旗を振っている顧客への価値提供革新の仕組みをIoTを利用して提供しようとする試みのようです。どうもインダストリー4.0は企業間の協業が必要なので政府主導の強いリーダシップが必要な印象があります。日本ではどちらが普及していくのでしょうか?インダストリアル・インターネットの方が実現しやすいのでは?と感じています。動向には注意が必要です。

 

IoTとビジネス

IoTが最近のトレンドなので少し勉強していきたいと思っています。要素技術としてはセンサーとかネットワークとかクラウドとかビックデータとか、複数の新しい技術の集合体でなかなかとらえどころがなく製造業も詳しくないので難しいと感じていますが、どうもこのIoTって最終的に集まってきた多量のデータを分析してなにがしかの意思決定するところが肝の様です。つまり分析ノウハウのある人間や人工知能があって付加価値が出るもののようなのです。自分としてはそれぞれの要素技術にはどんなものがあって、分析結果を利用して下した意思決定で、ビジネスがどう変わるかを中心に調べていこうと思っています。